2013年3月31日日曜日

Escape R3 (2009)のドロップハンドル化 レトロシフト版

 ここ数年、熱病のように何度も考えてきた、愛車Escape R3のドロップハンドル化についに着手した。人気車ゆえに、これまでにも何人も同じことに挑戦し、本体価格以上の費用をつぎ込んでドロップハンドル化を達成してきたわけだが、自分はデフォルトのパーツを生かしつつ、現実的かつ、無理のない改造をしたかった。

 ドロップハンドル化(通称、ドロハン化)において、最もカギとなるのは変速・ブレーキシステムである。一番、肝心のハンドルについては、実はステムを交換しなくても、ハンドルだけ買ってきて置き換えることは可能なのだ。これまで改造を行ってきた人たちを悩ませてきたのは、ハンドルではなく、そのハンドル形状に由来する変速・ブレーキシステムの変更なのである。
 問題点を整理すると、以下のようになる。

A. ドロップハンドルにおいて一般的な変速・ブレーキシステムはSTI(Shimano Total Integration)であるが、これは通常、Escape R3に元々装備されているVブレーキに対応していない(Vブレーキの可動量が足りない)。

B. Aと同様にSTIは元々の装備である変速機に対応していない。

 すなわち、Escapeはクロスバイクであり、MTBとロードレーサーの中間と位置付けられてはいるが、元来の装備はMTBのそれであり、ロードレーサーを前提としたドロップハンドルのパーツとは本来互換性がないのである。これに対して、これまでの改造は以下のような方策をとってきた。コストを昇順に並べると以下のようになる。(カッコ内は主に必要となるパーツ。)

1. ドロップハンドルに置換し、ブレーキ、グリップシフトをそのまま付ける。
 (ドロップハンドル、ステム)

2. ドロップハンドルに置換し、シフターをバーエンドシフター、ブレーキをVブレーキ対応のレバーにする。
 (ドロップハンドル、ステム、Wレバー、ブレーキレバー)

3. ドロップハンドルに置換し、Vブレーキのまま、シフター・ブレーキをSTIにする。
 (ドロップハンドル、ステム、STI、クランク、BB、フロントディレーラー、スプロケット、リアディレーラー、(場合によっては、トラベルエージェント))

4. ドロップハンドルに置換し、さらにブレーキをカンチまたは、キャリパーに変更し、STIにする。
 (ドロップハンドル、ステム、STI、クランク、BB、フロントディレーラー、スプロケット、リアディレーラー、ブレーキ(キャリパーの場合はフロントフォークを換えるあるいは、Escapeに付いているほぞ穴に無理やりつける))

  値段については、交換部品が増えることからも分かるように、1から4の順に高くなる。4に至っては、おそらく入門グレードの完成車が買えるぐらいになっていると思われる。改造自体は楽しい行為だと思うが、正直、自分ならここまでするなら、完成車を買う。
  しかしながら、改造した人たちのEscapeに対する愛着のようなものには、大いに共感するものがある。それに、新しい自転車を買うとして、Escapeを乗らなくなるのは、実際もったいない。そこで、今回は、コストを抑えて、安全性、性能を犠牲にせずにドロップハンドル化を試みた。

 用いた方法の概要は一言、レトロシフトを使ったというところにある。このパーツ一つでシフターとブレーキのパーツ互換性が解決してしまうのである。

 購入したものは以下のもの。価格は、Cycle Shop Grumpy(1)、Amazon(8と9)、ちゃりんこ王国楽天市場店(2,3,4,5,6,7)でそれぞれ購入した際の価格である。Amazonは例外的だが、こういうものは一括で注文しないと、送料がかさむので一度に注文したいところだったが、レトロシフトは取り扱うショップが少なかったので、唯一単品で注文した。ただし、この中ではやはり一番高額なのものなので、送料は無料であった。

1. Retroshift CXVn CX2n フロントW シフターなし Vブレーキ対応モデル ¥13,800

2. FSA OMEGA PSH コンパクト ¥2,970

3. PROFILEDESIGN シュレッドレスステム 31.8 ブラック 83x80mm ¥3,240

4. ダイアコンペ Wシフター グランコンペ \3,320

5.ダイアコンペ トップキャップ アヘッド用 \290

6. PROMAX ヘッドスペーサー 各種 {合計 42mm (10mm*2+5mm*2+3mm*2+2mm*3)}合計 \890

7. DEDA バーテープ Btape28 bn \750

8. SHIMANO ROAD SUSブレーキCBLセット \1,630

9. SHIMANO OT-SP40 ロードシフトケーブルセット \645

 部品は合計で\27,535であった。また、このシステムの素晴らしいところは、将来的にFD、RD、BB、クランクなどを組み替えても、シフターはフリクション(無段階)なのでそのまま使用可能なのだ。
 組み付けについては、省略する。ステムごとバーハンドルを取り外し、シフター、ブレーキもケーブルごと取り去り、それを新しいステムとドロップハンドル、レトロシフトで置換し、ケーブルを新しくするのみ。FD、RDは可動域をすでに調整しているので、ほぼ無調整でWシフターが機能した。
 

レトロシフト(CXVn CX2n Gray)。包装はこれだけ。非常にシンプルだが、いかにも小さなガレージカンパニーが作っている感じが出ていて良い。
実写に組み付けたレトロシフトとダイヤコンペのWレバー。
完成したEscape R3 Retroshift ver.

 黒と白のいかにもチープな感じのする自転車だが、機能としては申し分なく、派手なロードバイクよりも自分はこちらの方が好きだ。何より、5年目に突入するEscape R3 (2009)に快適に、楽しく乗り続けられることが嬉しい。



2013年3月28日木曜日

子供の自転車

 娘は3歳で、ついこないだ三輪車を達者にこぐようになったかと思ったら、今度は自転車である。というのも、最近、年齢が少し上の子供たちに遊んでもらうことが多く、その子達は自転車に乗っているのだ。娘はその輪に入ろうと、三輪車を必死に漕ぎ、自転車についていこうとするのである。しかし、小学生の子たちもまだコロが外れたばかりぐらいの子たちで、そんなに運転がうまいわけでもなく、見ていて非常に危ない。それで、結局、娘は「危ないから」という理由で、自転車の輪には入れないのである。
 自転車屋の孫として、また自転車愛好家として、娘の悲しそうな姿がとても悲しかった。それで、まだ少し早いぐらいだが、娘の入園祝いを兼ねて、自転車を買ってやろうと考えた。

 ここによれば、幼児用の自転車はだいたい、12~18インチぐらいで、12インチはほぼ三輪車で身長85cmから、14インチは身長95cmから 、16インチは身長100cmから、18インチは身長105cmぐらいからである。
 このうち、16インチは最も種類が豊富であるとのこと、また、我が子の身長を考えて、狙いを16インチに絞って機材を探してみた。ボディーのカラーについては、下の子(男の子)も乗れるようにアンニュイなカラー、デザインは自分のセンスで選んだ。やはりゴチャゴチャしたフレームは美しくない。基本のトライアングルか、ママチャリタイプでも素直なデザインを選んでみた。



ルイガノ・LGS-J16 (Louis Garneau/LGS-J16)

楽天の最安値






GT・ラグナ (GT/Laguna)

楽天の最安値





ビアンキ・バンビィ―ノ (Bianchi/Bambino)

楽天の最安値






ブリヂストン ビッケ bikke m 16インチ BK162

楽天の最安値

 結局、コンパクトでカワイイ感じのフレームであるブリヂストンのbikke m 16インチにした。近所にサイクルベースアサヒがあり、店舗受取で送料がかからなくなるので、サイクルベースアサヒの楽天のネットショップで注文した。価格は18,529円で他のショップの送料を含めた値段よりも安くなった。



2013年3月13日水曜日

ブレーキパッドを考える。

 友人と4月に自転車旅行(1泊2日)を考えているが、最近怠っているメンテをしようと考えている。その一つはブレーキパッドだ。おそらく、自転車の中でこれほど重要なパーツはない。言うまでもなく、命にかかわる部品だからだ。

 しかも、そのブレーキの生命線であるブレーキパッドは、チューブの次に交換頻度が高い。EscapeについてきたTektroの無名ブレーキパッドはヌルヌルと滑りながら、また、削りかすを車体になすりつけながらなかなか減らないので、途中でSHIMANO BR-M330 S65T (Y8GP9804(10)A)に変えてから、再度交換して今、また交換時期に至っている。このBR-M330は、どんなときも良く止まる優秀なブレーキパッドである。しかしながら、そのトレードオフ として、よく擦り減るのである。昨年度末ぐらいに交換して、4、5カ月で交換である。しかも、1セットで800円前後と割と高い...。



 そこで、なんとか安全性を犠牲にせずに、消耗品であるパッドの単価を安く抑えれないかと考えた。おそらく、簡単な方法としては、「安くて、優秀なパッド」に交換することである。例えば、Amazonでのレビューが良い、ALLIGATOR(アリゲーター) Vブレーキ用ブレーキシュー VB-620T。2013年3月13日現在の価格で480円である。

ただし、Amazonのレビューを鵜呑みにはできない。


 もうひとつ考えたのは、初期投資は費用が掛かるが、カートリッジ式にすることである。これであれば、パッドだけを交換すれば良いので、値段も安くなり、しかも、毎回パッドの位置調整もいらないくなるという、魅力がある。ただし、やはり、初期投資は高い。例えば、 SHIMANOBR-R550 M70CT4(Y8A298050)などは、1648円もする(2013年3月13日現在)。
  実は、こんな値段なら、ブレーキ本体も買えてしまうのである...。例えば、Deoreグレードのブレーキと、カートリッジ式のパッドがセットで、2000円。

 この際、変えてもいいかという感じになってくる...。

 と思いつつ、ネットを徘徊していると、 すごい事実が。BR-R353というコンパクトVブレーキがSTIでも引けるVブレーキとして発売されたという噂があったが、ここでは、見事に引けている様子。しかもカートリッジ式のパッド単体を買うよりも、安い。というわけで、これはドロハン化への第一歩として買うしかない...。

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 追記: BR-R353のブレーキパッドはカートリッジ式ではなく、普通の取り替え式のパッドであった。
 カートリッジになるのはBR-R463(ティアグラ)かららしいので、こちらを購入。楽天のガッツサイクルで、1770円であった。


 ちなみに、ガッツサイクルさんは、BR-R353とBR-R463をあとで気がついて、メールするとすぐに対応してくれた。どちらもおそらく最安値だったと思う。




ちなみに、対応するブレーキシューは、M70R2なので、ブレーキの元値を考えると、現在のところ、

(854-1770)÷(557-854)= 3.08

 となり、前後で2回、シューを取り替えると、普通に交換した場合をコスト的に上回る計算になる。