2012年2月5日日曜日

手軽に緯度経度を確認できるGPSロガー

先月、仕事で某島に行ってきた。助手の学生と現地の協力者とともに、サンプリングをしてきた。自分の仕事は地点情報が重要だ。それで、サンプリングの時は常になんらかのGPSロガーが必要となる。いつもは研究室でずいぶん前に購入したGarmin/EmpexのFG-535(ポケナビ・マウントミニ)というものを使うのだが、これは12チャンネルしかなく、いつも藪の中などに入るとGPSの電波が受信できずに苦労する。そこで、今回は、自分のiPhone4SのGPSを使って記録したのだが、4SのGPSは32チャンネル+GLONASSの24チャンネルで格段に性能が良くなっている。もはや、10年前ぐらいのGPSロガーは携帯電話に負けてしまうのだ。
 ただ、今回は専用GPSロガーのすごさも味わった。実は今回、仕事中にこのポケナビを滝壺に落とすという失態をしてしまったのだが、30分後に引き上げたあとも全然問題なく使えたのだ。一応、生活防水ということになっているが、水深が3m近くはある水の中に数十分つけられても大丈夫だった。性能は古くなったがGarminのポケナビ・マウントミニは製品である(あった)ことは間違いない。

 まあ、それにしても、チャンネル12のGPSを研究に使うのは精度において問題がある。研究費のない学生さんは使い続けるだろうが、自分はiPhone4SとDIY GPSの組み合わせを用いるだろう。

 さらに、たまに現地の協力者の人が好意でサンプルを送ってくれるのだけど、大体、どの市町村か、どの山か、ぐらいはわかっても、緯度経度レベルではわかっていなかった。これではサンプルの質が統一できずかなり問題があった。それで、今回の調査に合わせて、研究協力者の方にも簡単に使えるGPSロガーを入手して使ってもらうことにした。必要な仕様としてはシンプルに「現地で緯度経度が(正確に)確認できること」である。スマートフォンならGPSがデフォルトになっている時代である。シンプルなGPSロガーなら1万円もせずに入手できると思った。しかし、意外と、「緯度経度が確認できる」という機能が付いたGPSロガーは少ないのである。ほとんどの製品は車のナビゲーションに慣れた素人相手の機能として、時速や方角、目的地の距離しか表示しないのだ。パソコンを持っていない、あるいは、パソコンを持っていてもネットに接続できない人には全く意味がないのだ。こういった1万円を切るGPSロガーの多くはゴルフ場の位置情報を登録したゴルファー専用のものだったりする。
 ようやく探した製品でも、様々な機能がついているが、肝心の緯度経度表示はほんとに隅っこに見える程度、たとえば、ハンファ Pocket GPS S1 - PG-S1。

 あるいは、i-gotU GT-800


i-gotU GT-800は防水も生活防水程度だが、付いていてわりと良いかもしれないが、余計な機能がありすぎてわかりにくい。

 そこで、見つけ出したのが、I-O DATAの旅レコだ。これはHolux社のM-241C(M-241からBluetooth接続を外した製品)のOEMで、元々の製品の英語表示から日本語表示にファームが書き直してある。


 これならば、表示の切り替えによって緯度経度を単体ではっきりと表示することができ、迷うこともない。その場で、緯度経度をメモしておけばそれで完了なのだ。パソコンが使えるならばレジャー用途としても、デジカメの撮影場所同期ソフトが添付されており、GPSロガーの入門用としては非常に優れた製品だと思う。もちろん、価格も7000円を切る値段で非常に入手しやすい。もちろん、自分もこれを購入し、研究協力者に渡した。

 ちなみに、衛星の同時接続チャネルは32となっていて、10年前のGarmin ポケナビ・マウントミニとは比較にならないぐらい性能が向上している。

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